霧と空気感

空気感(もや、霧、空中に漂う煙)は、光のビームを見えるようにするものです。空気中に光を散乱させるものがあると、ボリュームライトが得られます。逆光はフレームを横切る光の筋を描き、ゴッドレイは窓から差し込み、距離感が出て、被写体が背景から浮き上がります。方法は2つあります。環境が1つのスライダーでセット全体を霧で満たす方法と、フォグマシンが狙った場所に局所的な噴出を作る方法です。

適用対象 BASIC、STUDIO、CINEMA · 必要なもの:セットアップタブを開いたプロジェクト。

霧が画像に与える影響

霧は、光が空気中を通る間に散乱させるため、3つのことが同時に変わります。カメラの方に向いたライトのあるところでは、ビームや光の筋が見えるようになります。セットの遠い部分はコントラストを失って後退し、奥行きが生まれます。そして黒が持ち上がります。霧が濃いほど、フレーム全体が白っぽくなります。

霧の高さは自動的に計算されます。霧は上に行くほど指数関数的に薄くなり、上面はありません。層は濃度とともに厚くなります。薄い霧は床に張りつくため、太陽の光線はその上のより澄んだ空気の中を貫き、濃い霧は部屋を満たすほど高く立ち上がります。高さのコントロールはありません。

スケール自体は、このバージョンで作り直されました。以前に作ったプロジェクトは、同じ見た目で開きます。スライダーの下の数値だけが変わっていることがあります。

霧の濃度を 0 · 0.15 · 0.30 · 0.45 にした場合:霧は黒を持ち上げ、値が高いと画像全体が白っぽくなります。これは効果であり、不具合ではありません
霧の濃度を 0 · 0.15 · 0.30 · 0.45 にした場合:霧は黒を持ち上げ、値が高いと画像全体が白っぽくなります。これは効果であり、不具合ではありません

空気感を加える手順

  1. 環境を選択し、霧グループを開きます。環境へは、セットリストの最初の行、背景の何もない部分のクリック、スタジオビューの隅にあるコンパスのクリックのいずれかで移れます。コンパスは、セットリストの行が隠れる閉じた部屋の中でも使えます。
  2. 下の目安から霧の濃度を設定します。スケールは 0 … 0.5 で、スタジオ規模のセットで効果があるのは上半分の値です。出発点として、作業用のもやなら 0.20〜0.35、濃い空気感なら 0.35〜0.45 を試してください。0.10 より下では、室内では何も見えません。
  3. 後ろから光を当てます。霧を見えるビームに変えるのは、カメラに向けた逆光かスポットです。霧の中の正面のメインライトは、画像を白っぽくするだけです。
霧の濃度を 0.30 にした、環境の霧グループ
霧の濃度を 0.30 にした、環境の霧グループ
霧の濃度 見通せる距離 層の高さ 見え方
0.05 ≈ 19 km 3.4 m スタジオでは何も見えない
0.10 ≈ 6.3 km 3.8 m 長い視線の先にかすかに分かる程度
0.20 ≈ 1.2 km 4.9 m ビームが見え始める
0.30 ≈ 280 m 7.4 m はっきり分かるスタジオのもや
0.40 ≈ 66 m 14 m 濃い空気感
0.50 ≈ 16 m 33 m ホワイトアウト
同じセットで霧の濃度が 0.30 の場合:正面のメインライトだけ · 逆光だけ
同じセットで霧の濃度が 0.30 の場合:正面のメインライトだけ · 逆光だけ

スタジオビューは霧のプレビューではない

スタジオビューは、レンダリングより意図的に霧を控えめに表示します。ある値を超えると濃度が上がらなくなり、セットが白に消えてしまわず、作業できる状態に保たれます。カメラプレビューと完成したレンダリングは、どちらも本来の状態を表示するので、空気感はそちらで判断してください。作業用のビューでは判断しないでください。

霧の濃度が 0.45 で、カメラは同一の場合:スタジオビュー · 完成したレンダリング
霧の濃度が 0.45 で、カメラは同一の場合:スタジオビュー · 完成したレンダリング

フォグマシンの噴出は、このような圧縮を受けません。作業用のビューは霧を粗いグリッドで計算しますが、噴出の濃度はそのまま表示されます。

霧が太陽に与える影響

濃い霧の中では、太陽の光の大部分が、円盤から直接届かなくなるため、影はひとりでに柔らかくなります。専用のコントロールはなく、オンにする設定もありません。カメラプレビューと完成したレンダリングで起こります。拡散を 0 にしても影の縁が硬くならないのは、このためです。

低い太陽で霧の濃度を 0.25 · 0.45 にした場合(拡散はどちらも 0):影はひとりでに柔らかくなります
低い太陽で霧の濃度を 0.25 · 0.45 にした場合(拡散はどちらも 0):影はひとりでに柔らかくなります

環境の霧とフォグマシンの使い分け

  • セット全体を空気の中に置きたいとき(もやのかかった屋外、煙の立ち込めた部屋、被写体の後ろの奥行き)は、環境の霧を使います。
  • 1か所に噴出を作りたいとき(パフォーマーの後ろのビーム、床を低く這う煙、狙って噴き出すジェット)は、フォグマシンを使います。
  • 噴出は光をあらゆる方向に均等に散乱させるのに対し、セット全体の霧は光をより前方に散乱させます。そのため、見た目の濃度が同程度なら、噴出のほうが少し柔らかく見えます。

フォグマシンを追加するでは、2つを並べて比較し、濃度のスライダーが同じスケールを共有しない理由を説明しています。

設定

設定項目 範囲 デフォルト アニメーション可
霧の濃度 0 … 0.5 0 はい

ヒントと制限

  • 霧は、どの品質レベルでもレンダリング時間がかかります。すべての光線を空気中で進めて計算する必要があるためです。
  • カメラプレビューと完成したレンダリングは、どの品質レベルでも同じグリッドで霧を計算します。低いレベルで粗くなるのはスタジオの作業用ビューだけで、そもそもそのビューは霧を判断する場所ではありません。品質とノイズ除去の設定を参照してください。
  • 室内で濃い霧は光を減らします。窓と被写体の間の空気が、光の一部を散乱させるためです。屋外では霧が空からの光も拾うため、もやのかかった屋外は明るく軽やかに見えます。どちらも意図した挙動です。
  • ライトメーターはグローバルな霧を考慮するため、もやのかかったセットでの測定値は、澄んだ空気での測定値とは異なります。
  • 真上から見たセットプランは環境の霧を無視するため、もやのかかったセットでも、すっきり読みやすいプランが出力されます。セットプランを作成するを参照してください。
  • 霧の濃度にはキーフレームを設定できるため、アニメーション中に空気感を濃くしたり晴らしたりできます。

トラブルシューティング

  • レンダリングが、スタジオビューのプレビューよりずっと霧っぽい。 仕様です。作業用のビューは、濃度を抑えて表示します。霧はカメラプレビューかレンダリングで判断してください。
  • 霧の濃度が 0 なのに、レンダリングに霧が出る。 セットにフォグマシンがあります。見えるマシンが1台あれば、環境のスライダーの値に関係なく、大気の計算が自動的にオンになります。その行の目を閉じると、噴出も余分な負荷もなくなります。
  • 古いセットの霧の濃度の数値が、以前と違う。 このバージョンでスケールが作り直されました。古いプロジェクトは同じ見た目になるように変換されます。新しくなったのは数値だけです。
  • 画像全体が白っぽく、のっぺりして見える。 それが霧の働きで、黒を持ち上げます。霧の濃度を下げるか、ライトをカメラの横ではなく被写体の後ろに置いてください。

そのほかの症状:ライティングの問題

関連項目