set.a.light 3D でのライトの仕組み

set.a.light 3D は光を描くのではなく、計算します。セット内のどのランプも、実物と同じ光を放ち、画像はそのすべてを合計したものになります。このページでは、その背後にあるモデルを説明します。ライトが何でできているか、調光の1目盛りが何段分に当たるか、シミュレーションがどこから先を保証しないかです。一度読んでおけば、この章のほかのページを読むのに理論の知識は要りません。

適用対象 BASIC、STUDIO、CINEMA · この章に出てくるキーは、Windows でも macOS でも同じです。

ライトは3つの要素でできている

スタジオのライトは、ヘッド(光源)、その前に付けられる任意のライトシェイパー、そして両方を支えるリグ(スタンド)で構成されます。組み合わせは一度選ぶだけで、あとは移動、向きの調整、調光で画像を作り込みます。3つの要素は、位置を失うことなく、あとからいつでも交換できます。

横から見た1灯のライト:スタンド上のヘッド、ライトシェイパー、そしてモデルに向けて放たれる光
横から見た1灯のライト:スタンド上のヘッド、ライトシェイパー、そしてモデルに向けて放たれる光

室内照明(プラクティカル)は種類の異なるオブジェクトで、器具にランプをねじ込んだものです。ライトシェイパーも、向きの調整も、専用のスタンドもないため、インスペクターはずっと短く、ボタンは6つではなく2つです。

カタログがシミュレーションそのもの

ヘッド、ヘッドの各バージョン、ライトシェイパーの各バリエーションは、それぞれ固有の配光プロファイルを持っています。どの方向にどれだけの光を出すかを記述したものです。ライトシェイパーの個性は、ここから生まれます。グリッド付きのソフトボックスは、ただ暗いのではなく、グリッドなしより本当に狭くなります。60 cm のソフトボックスを 150 cm のオクタボックスに替えると、実際の撮影と同じように、レンダリングが変わります。

つまり、どのカタログ項目を選ぶかは、どのスライダーよりも重要です。独自のサイズで作ったライトシェイパーは、元にしたテンプレートの配光を引き継ぎます。したがって、95 cm のオクタボックスは、150 cm の項目ではなく 90 cm の項目をベースにしてください。詳しくは独自のライトとライトシェイパーを追加するを参照してください。

フラッシュ、定常光、室内照明

光には3種類あり、挙動がそれぞれ異なります。調光スケールにもその違いが表れます。

  • フラッシュは瞬間的に発光します。画像への寄与は露出時間に左右されず、絞り、ISO感度、設定した出力だけで決まります。スタジオヘッドは 3.0 – 10.0 のような調整範囲で調光され、整数1つが1段です。小型のフラッシュやスピードライトは 1/1 – 1/128 のような分数で表され、半分になるごとに1段です。
  • 定常光の器具は点灯し続けるため、実際のセットと同じように、画像への寄与は露出時間に比例して増えます。定常光のヘッドと室内照明は、パーセントで調光します。
  • フラッシュヘッドの*モデリングライト*は、フラッシュの中にある定常光ランプです。ヘッドの出力設定に連動し、フラッシュ本体に比べると弱く、露出時間が長いときかISO感度が高いときにしか目に見えません。

どのスケールでも、単位は写真の単位です。1段は1段であり、ライトメーターでも確認できます。詳しくは光とライティング比を測定するを参照してください。

光は足し合わされる

レンダリングは、オンになっているすべてのライトの合計に、壁、床、リフレクター、モデルで跳ね返った光、さらにセットの上方と周囲の環境光を加えたものです。これらの寄与を切り分けて読み取ることはできません。ヘッド自身の光と、部屋で跳ね返ってきた光は区別できず、影側の明るい壁も、意図したかどうかにかかわらずライティングの一部です。それでも、1灯ずつ測定することはできます。そのためにあるのがソロの切り替えで、ライティング比もこの方法で測定します。詳しくは光とライティング比を測定するを参照してください。

画像を判断する前に、知っておきたいことがさらに2つあります。1つは、大気にはスケールが2つあることです。環境全体に広がるもやと、フォグマシンが出す局所的な噴出で、それぞれ専用のスライダーがあります。霧と空気感とフォグマシンを追加するを参照してください。もう1つは、オフにしたライトも、位置、出力、ジェル、セットリスト内の行といったすべての設定を保持していることです。

レンダラーは1つ、物理も1つ

すべてレイトレーシングで計算されます。品質設定が変えるのは光を*どれだけ細かく*サンプリングするかであり、何をシミュレートするかではありません。低い品質でノイズの多い画像も、高い品質のきれいな画像と同じライティングで、サンプル数が少ないだけです。したがって、低い品質でのテストは、最終画像の妥当なプレビューになります。妥当なプレビューにならないのはスタジオビューです。スタジオビューはセットを組むための作業用ビューだからです。光はカメラプレビューか完成したレンダリングで判断してください。詳しくはレンダラーの仕組みを参照してください。

シミュレーションが保証しないこと

これは物理モデルであり、校正された測定器ではありません。心に留めておきたい制限は3つあります。ライトメーターは常に固定の定数で校正されるため、手持ちの露出計との比較では、わずかなずれが出ることがあります。スクリムの減光は生地の透過率を示す値で、部屋のある1点でちょうどその段数になるという保証ではありません。生地は通した光を拡散させるためです。そしてジェルの色は、フィルターメーカーが公表する値に従っており、実機に付けた実物のフィルターとは多少ずれることがあります。この範囲内であれば、数値はそのまま現場に使えます。プログラムのメーターが示した絞り値は、撮影現場でそのまま設定する絞り値です。

関連項目